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4103(ヨンイチマルサン)後編 共に時を重ねながら生きることができる、革の魅力

4103(ヨンイチマルサン)後編 共に時を重ねながら生きることができる、革の魅力
今回は、シンプルなデザインが気持ちよく、使い勝手も非常にいいヌメ革のレザーアイテムを展開している4103(ヨンイチマルサン)にフォーカスを当て、デザイナーの清冨さんにお話をお聞きしています。後編は、レザーへの強いこだわりとアイテムを通じて伝えたいことについて。革という素材の見え方が、ほんの少しだけ変わるかもしれません。

猛烈な革靴好きから進化した、自称〝革オタク〟

4103(ヨンイチマルサン)のアイテムは、全てがヌメ革という素材。ワイルドな印象のアイテムも多いヌメ革素材ですが、厚みを調整したり発色のよいカラーのものを選んだりすることによって上品さがプラスされ、更には4103らしいミニマルなデザインによって、どのアイテムも女性の手にも馴染むレザーアイテムとなっています。なぜ革でアイテムを作り始めたんだろうと、彼女のものづくりの始まりが気になってお聞きしてみると、「私、革が大好きで。革オタクなんです!」と笑顔で一言。

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清冨さんが革好きになったきっかけは、靴。英国紳士やロカビリーのファッションが好きだった彼女にとっては、靴と言えば革靴一択。そして、スタイリングを考える時も、洋服より先に靴を選ぶことが常だったと言います

「ビートルズを子どもの頃から聞いていて、セットアップスーツに革靴、みたいなファッションに憧れを抱いていました。だから、若い頃から足元に全精力をかけています。そうして革靴を好んで履いていると、革という素材はお手入れをしながら大切にすれば一生ものであることに気づいたんです」

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清冨さんは、20代のときに靴好き&革好きが高じて靴職人になるべく専門学校に通い、靴関係の会社に勤めながら靴作りをはじめたそう。そして、膨大な時間を要する靴作りの隙間で、ご友人のリクエストに応えて作りはじめた革小物が、4103の誕生に繋がったと言います。

「靴作りと並行していた時期に作っていたものは、売り物という感覚ではなかったんですけど、頼まれた友人によろこんでもらえると嬉しくて。靴は時間がかかりますから、それよりもスピーディーに作って、その反応をすぐに知ることができたのも小物作りにハマっていった理由かもしれません」

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革と共に時を刻み、革と共に生きていきたい

作るものが靴じゃなくなっても、革自体も革のお手入れも好きだったという清冨さんが素材として選んだのは、やはり革。しかも、使えば使うほどに手の脂で艶が増し、手触りも柔らかく変化していくヌメ革でした。経年変化には、汚れや使用感といったネガティブなイメージも伴いますが、「それこそが革の魅力!汚れることを恐れずに、むしろたくさん使って欲しい」と清冨さん。

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「革って、かつては生きていたものなんですよね。だから、今はこうして物に形を変えても、一緒に生きている、みたいなところってあると思っているんです。人も、生きていれば当然変化はしていきますよね。年齢を重ねればシワもできますし、見た目も変わっていきます。だから、同じ時間を経ていて、物だけ変わらないっていうのは、違和感があるんです。使っているものも一緒に歳をとって変わっていけるのは、むしろ喜ばしいことなんじゃないかって思います。色や手触り感に変化があると、育ってくれたわー!って、嬉しくなりますね」

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「使い込むと、こんな感じになるんです」と見せてくれたのは、清冨さんが愛犬のために作ったというヌメ革の首輪。確かに、表面に光沢感が生まれ、所々が濃く変色しています。ほんの少し汚れもあるけれど、そのきれいすぎない感じも、暮らしが染み込んでいるようで微笑ましく感じたりして。

「これ、うちの犬がかじったところです。革にはそういう痕跡みたいなものが残るので、後からそれを見て当時のことを思い出すんです。見ていた風景や聴いていた曲がフラッシュバックすることもありますしね。だから、私が作ったアイテムも、そういう存在になったらいいな、っていうのは思います。ちなみに、祖父が使っていたレザーのカメラケースを今も大事に使っているんですけど、見事に時が染み込んでいて。革は、変化しながらも時を超えられる素材だなぁ、って思います」

牛の命を最後までありがたくいただく意識で

革というと素材としての認識が強いからか、それが生き物の皮であったことを意識して使っている人は、そう多くはないかもしれません。清冨さんご自身も、昔はそこまで考えずに革靴を愛用していた一人。しかし、あるきっかけで、かつて生きていたものという意識は強くなり、それを多くの人に伝えたいと思うようになったそう。

「数年前、勤めている靴屋の仕事で、革を加工する姫路のタンナーさんを訪れた時のこと。まだ革になる前の牛の皮が積み重ねてあるのを目にしたんです。見た目はもちろんですが臭いも強烈で、これがレザーになるのか!と、ものすごい衝撃を受けました」

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清冨さんに聞けば、革になるのは全て、食用の牛。革だけのために牛の命が犠牲になっているわけではないからこそ、最後までありがたく命をいただくという意味で、革製品を使うことは大切なことなのかもしれません。

「レザーと食用肉とセットで考えることって、なかなかないですよね。でも、ここは切っても切り離せない関係があります。私もタンナーさんを訪れるまではあまり意識してなかったですが、この事実を知った時に、牛さんありがとう!っていう気持ちが強くなりましたね」

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「私自身も、少し前までは単なる革好きでしかなかったのですが、今は革の良さを知っていただくと同時に、牛の命を感じてもらえるように、そういうことも伝えていけたら、と思っています」

清冨さんの革好きは、いわゆる〝好き〟を遥かに超えた、深い深い愛情のように感じます。そう思うと、究極にそぎ落とされたクールなデザインからも、彼女の熱い温度感が伝わってくるような気がするのです。

取材・文/内海織加 写真/桑島薫

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4103(ヨンイチマルサン)

レザークラフター

4103(ヨンイチマルサン)

使う人に寄り添い、生活を共にできるような、シンプルイズベストで誰にでも馴染むデザインを目指すレザークラフトブランドです。 一点一点、すべて手縫い、手作業で製作しています。ユニセックスというより、「ジェンダーレス」を目指したデザインを是非見て頂きたいです。

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