『あなたの知らない文具の世界』 vol.01紙の世界

それは、実に奥深く、魅惑の世界。
一度ハマったら抜け出せない沼の世界。
この連載では、文具を創り出す人と、
既に文具の沼にハマっている沼人(ヌマビト)たちにお話を伺います。
連載第一回となる今回は、文具の中でも根強いファンが多い「紙」。
「紙」をきっかけに沼人となった人も多いといいます。
まだ知らない文具の世界へと、あなたを誘います。
第一章~紙作家対談~
まずは、“沼そのもの”と言っても過言ではない、紙作家のお二人をご紹介。今回、対談にご協力いただいたのは、優しくてどこか懐かしい世界をペールトーンの色使いと繊細な絵のタッチで表現する文具ブランド『kin.iro.hitode(キンイロヒトデ)』のMarinaさんと、服を選ぶ感覚や季節感を大切に、持っているだけで幸せな気分になるシックなデザインとカラーの手紙用品ブランド『*HoneyStyle*(ハニースタイル)』のレターコンシェルジュ・はにぶちかづこさん。
お二人とも、スークカンパニーが主催する「文具の博覧会」にも出店していただいており、文具の世界へ歩みを進めたきっかけや、つくる魅力についてお話いただきました。
kin.iro.hitode 8月8日~新商品公開予定!
SOUQZINE編集部(以下SOUQ)
はにぶちさん、Marinaさん、本日はありがとうございます!対談企画がはじめてなので、楽しみです…!どうぞよろしくお願いいたします。
kin.iro.hitode Marinaさん(以下Marina)
よろしくお願いいたします。緊張しますね。
*HoneyStyle*はにぶちさん(以下はにぶち)
よろしくお願いいたします~!

- SOUQ
- 今回は、「文具沼企画」の第一弾ということで、誰よりも沼に深くはまっているであろう作家のお二人にいろいろとお話をお伺いしたいと思っています。まずは、そもそも文具を作り始めたきっかけについて教えていただけるでしょうか?
- はにぶち
- おっしゃるとおり、元々は「紙」を集めることが大好きなサラリーマンだったのですが、10年前に作家になりたいと思って、15年続けた会社を辞めたことがきっかけです。
- Marina
- 勢いがすごい…!
- はにぶち
- あはは。独立後、5年で今のお店を埼玉県にオープンできました。でも今は、文具の博覧会を中心に活動していて、お店は閉めていることが多いですね(笑)
- SOUQ
- ありがとうございます!!!!!
- Marina
- 私はどちらかというとイラストが先だったんです。イラストを描いて販売していたのですが、なかなかお客さまの元へ届けられなくて、少しでも手元においてもらいたいという思いから、作品をペーパーに落とし込んで販売を始めたことがきっかけです。
- SOUQ
- 同じ紙作家さんでも、スタートは様々なんですね。勉強になります。ところで、お二人は“文具沼”という言葉、ご存知でしたか?
- はにぶち
- 知ってます知ってます。…というか、私自身が文具沼そのものです。昔から、紙文具はついつい買ってしまう、いわゆる沼人です(笑)Marinaさんも沼人ですか?

- Marina
- もちろん沼人です(笑)ただ、私は作家になってからは、たくさん買うのは控えるようにしていますが、イラストなどを書くためのノートを集めるようになりましたね。つい色んなノートを買ってしまうので、使っていないものもあったり(笑)

- はにぶち
- わかります。わかります。買っちゃいますよね。笑 私もね、これ以上買ってしまわないように、気をつけてます。あ、ガラスペンだけは、本当に沼が深いので手を出さないように。笑
- Marina
- え…。ガラスペン、手を出してしまっています。
- SOUQ
- 時すでに遅し(笑)
- 一同
- 爆笑
- SOUQ
- お二人を含めた、沼人たちの心を掴んで離さない文具・紙の魅力ってなんだと思いますか?
- はにぶち
- まずはなんと言っても、手を出しやすいことじゃないでしょうか。数百円で幸せになれる、みたいな(笑)
- 一同
- (激しくうなずく)
- Marina
- 子どもの頃にはまっていたのもや集めていたものを大人になって、もう一度集楽しめるところ、だと思います。私は昔からオーロラ折り紙を集めたりするのが好きでしたし!
- はにぶち
- うんうん、わかるわかる。
- Marina
- 綺麗な紙は、小学校の友だちみんなでコレクションしたり、交換したり。シール帳も作ったりしてましたよね。
- SOUQ
- 綺麗な紙とかだと、使うのがもったいなくてファイルに入れたりしてみんなで見せ合っていました。「この紙と交換だと、普通のメモ3枚分かな~」とか言ってた記憶があります(笑)
- Marina
- そういう、子どもの頃を追体験できることも、私たちを離さない文具の大きな魅力の一つなのかな、と思いますね。
- はにぶち
- 確かにね~。なんだか懐かしい気持ちになってきましたね。
- SOUQ
- さっき、「ガラスペンは危険(沼)だ」とおっしゃっていましたが、今ほかにハマっているものってありますか?
- Marina
- 最近、オリジナルインクにハマっていまして。専門のお店で、自分で調合して好きな色のインクを作れるんです。それこそ、ガラスペンの沼に足を突っ込んでいるので、その流れでインクに…。
- はにぶち
- あ~、それはもう奥へ奥へと…(笑)インクもいろいろとありますよね。アドベントカレンダーとかもあったりして。ちなみに私は、インクのアドベントカレンダーもついつい買っちゃいます。

- SOUQ
- あれ、はにぶちさんも既にしっかりと沼へ…?
- はにぶち
- そうですね(笑)でも、文具の沼は、ハマればハマるほど楽しい世界なので、悔いなしです!!
- 一同
- 爆笑
- SOUQ
- 気付けば、取材の予定時間を大幅に超えて大盛り上がりしておりました。お二人の文具愛に触れることができて、とても素敵な時間となりました。ありがとうございました!
- Marina
- ありがとうございました!
- はにぶち
- ありがとうございました!
第二章~文具の世界の住人インタビュー~
続いては、沼人インタビュー。記念すべき連載第一回目にご協力いただいたのは、文具の沼人・もなさん(仮称)。文具の沼にハマったきっかけや、どのように日々文具を楽しんでいるのかを教えてくれました。
もなさんは、「かなざわ文具の博覧会」に来てくださって、現場でSOUQZINEスタッフとお話ししたことをきっかけに、今回の取材をご依頼しました。
「私で良いのでしょうか・・?」と最初は不安な表情を浮かべていましたが、大好きな文具の話になってくると、段々と笑顔に。これぞ沼人でした。
◯気付けばそこは、沼だった…。
SOUQZINE編集部(以下SOUQ)
もなさん、今回は取材のご協力ありがとうございます!Instagram拝見しています。すごいですね…!
※もなさんのInstagram一部抜粋

- もなさん
- ありがとうございます(照)もうほんとに、気づけばこんな感じになっちゃってて…。自分でも、こんなに文具にハマるなんて思っていなくて。
- SOUQ
- 見事にハマっていますね!そもそももなさんが文具にハマったきっかけはなんだったのでしょうか?
- もなさん
-
もともとはイラストレーターの「mizutama」さんが好きで、インスタライブも見るようになって、そこで使っている文房具のなかで気になったものがあれば、すこしずつ買っていたんです。そこから好きになった文具たちをノートにまとめるようになっていきました。最初はね、一般的な常識に基づいて、常識の範囲内で買っていたんですよ。
※文具ブランドmizutama×文具ブランドmizutamaと、「文具の博覧会」とのコラボ商品「文具の博覧会×mizutama コンプリートセット」発売中! - SOUQ
- wwwwww 途中からは常識を逸脱しだした…?
- もなさん
- はい。
- 二人
- 爆笑

- SOUQ
- こんなに素敵にまとめていたら、どんどん新しいのが欲しくなっちゃいますよね?
- もなさん
- そうなんです。前回文具のイベントに行ったときなんて、お土産も含めて80点くらい購入しました。お土産も含めてですよ(強調)

- SOUQ
- 数が想像の3倍でした。そんな沼にハマっているもなさんに、周りの人たちはどんな反応をしているのですか?
- もなさん
- シンプルに、「そんなに買ってどうするん」です。
- SOUQ
- ですよね。
- もなさん
- はい。
- 二人
- 爆笑
◯買って集めるだけじゃない!
- SOUQ
- スケジュール帳もデコってるとか・・?
- もなさん
- そうなんです。シンプルなノートを、季節や毎月そのときの気分に合わせてつくっています。最初は仕事で使っていたスケジュール帳をかわいくしていたのですが、だんだんと手の込んだものになってきましたね。

- SOUQ
- これは…細かい、すごい…。
- もなさん
- スケジュール張をつくっているときは、本当に時間を忘れて没頭していて、とても好きな趣味の時間です。
- SOUQ
- コレクションするだけではなくて、そこから生まれる趣味の時間もあるのですね。
- もなさん
- コレクションもものすごい数があるのですが、せっかく悩んで選んで買った“うちの子”なんだから、使ってあげたいなあという気持ちになるんです。
- SOUQ
- “うちの子”…。私にとっては新しい概念でした(笑)最後に、まだ文具沼にハマっていない方たちに、ズバリ、文具の魅力について教えてください!
- もなさん
- 文具って、机の上、手帳の中だけで使うはずのものなのに、気がついたら好きな文具を求めて旅行していたり、会いたい作家さんや文房具屋さんができたりと、おうちを飛び出してどんどん広がっていくものだと思っています。そういう広い世界そのものに魅力を感じています。…思いがけないところに沼が潜んでいるので要注意な部分もありますが(笑)
- SOUQ
- 何気なく日常で使うものが、世界を広げてくれるって素敵ですよね。私はどんな沼にハマるのだろう…(笑)もなさん、本日はありがとうございました!
- もなさん
- ありがとうございました!
エンディング
今回は、『あなたの知らない文具の世界』vol.01ということで、紙作家さんの対談と、沼人のご紹介をいたしました。
文具は、まだまだ知らない魅力であふれています。
ぜひあなたが知っている文具の魅力について教えてください。
ぜひ、「#あなたの知らない文具の世界」をつけてインスタグラムで投稿したり、公式インスタグラム「@souq_bungu」をメンションしてくださいね。
SOUQ編集部があなたを見つけて、取材を依頼するなんてことがあるかも…?
次回は、「活版印刷」の世界をご紹介。
SOUQZINEはこれからも、あなたを文具の世界へとお連れいたします。次回もお楽しみに。
SOUQZINEからのお知らせ
スークカンパニーがプロデュースするオリジナル文具ブランド「Buffet Style」を製作中!
9月開催予定の「文具の博覧会」にてお披露目を予定しております。
SOUQZINEでの販売もおこないますので、楽しみにお待ちください!
現在の文具の博覧会開催情報
甲府・岡島文具の博覧会mini ~ハッピーペーパーマーケット~
7月13日(水)~9月26日(月)
午前10時~午後7時(最終日は午後5時閉場)@岡島百貨店
https://www.okajima.co.jp/camp/5608/
はこだて文具の博覧会mini~ハッピーペーパーマーケット~
8月6日(土)~15(月)
午前10時~午後6時 @金森赤レンガ倉庫 金森ホール
https://hakodate-kanemori.com/event/20220702-4258