Cabriolet (キャブリオレ) 後編 「人から買う」 体験を大切にしたい | SOUQ ZINE スークジン

Cabriolet (キャブリオレ) 後編 「人から買う」 体験を大切にしたい

Cabriolet (キャブリオレ) 後編 「人から買う」 体験を大切にしたい
うめだスークのフロアの中でも、ひときわ楽しそうに接客をする姿が印象的なセレクトショップ<Cabriolet>のオーナー大森恵介さん。自身もアクセサリー作家でありながら、ショップに並ぶ商品の企画やセレクトまで手掛ける。彼が目指す、理想のお店の姿とは?

販売員からアクセサリー作家に転身したワケ

大森さんの経歴は軽やかにしてストイック。次のステップに進む時にはいつも「お客様にもっと喜んでもらいたい」という想いが根底にはいつもあったという。

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「大学を卒業後、スペインのシューズブランドのショップで靴の販売員として3年勤めました。その後はイタリアの革小物の高級ブランドのお店で10年。接客が大好きで、もっともっとお客様に喜んでもらうためにはどうしたらいいんだろうと考えた末、自分も創る側になろうと決めたんです」

販売だけでは提供できない喜びを追い求めて、その後、真鍮シルバーのアクセサリー作家へと転身。

「靴の販売員時代に、私が書いた手紙をお客様がすごく喜んでくれたんです。手書きの文字ってこんなに人の心を動かすんだと思って」

そんな経験から“文字”に興味を持つようになり、誰にも負けない強みを身につけるために、1年間は毎日とにかく真鍮シルバーに文字を掘る練習をつづけたという。先端が極細の工具で掘り出される文字は、とにかく美しい。

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バッグをつくるパートナーと合流して、2017年に自身のブランドをスタート。最初はアクセサリーとバッグという決して多くないラインナップでのスタートだったが、商品が少ない分、接客でどれだけ魅力を伝え、心を開いてもらうかにはこだわってきたと大森さん。自身もクリエイターとしてものづくりをしているからこそ、店頭で簡単な手直しにも対応できるのは一つの強みにもなった。

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「とにかく接客が好きなんです。私たちがイキイキと楽しそうにすることで、それはお客様にも伝わりますし、ネットで何でも買える時代だからこそ、人から買うという喜びを大切にしていきたいと思っています」

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ポップアップショップではなく常設のショップを構えているのは、「そこに行けばいつもキャブリオレの誰かがいる」という状態をつくりたかったから。人から買う。その体験へのこだわりは貫かれている。

「常設のショップにしたからには、いつお客様がいらっしゃっても新しい発見があるようにしたいと考え、自分たちの世界観にあう洋服のセレクトもはじめました。そしてここに、いよいよ、念願だったオリジナルの靴が並ぶんです」

大森さん自身が、誰よりも靴を売れる喜びを心待ちにしている。

靴の先に見据えている未来

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革靴を履く機会が昔に比べ減り、靴職人の技術を知らない人も多くなっている今、自身のショップで販売する靴とは別に、内尾さんたちと一緒にビスポークの靴の素晴らしさをうめだスークに来たお客様にぜひ体験してほしいと語る。

「売り場全体も、お客様も、職人さんも、自分たちのショップも、みんながもっとハッピーになれるきっかけになりそうだと感じてます」

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キャブリオレとはフランス語で「馬車」という意味。念願だったオリジナルの靴をラインナップに加えた大森さんたちは、これまで以上のショッピング体験でお客様を喜びの先にお連れするに違いない。

取材・文/木下博司 写真/桑島薫

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