古墳フェス「はにコット」実況中継! | SOUQ ZINE スークジン

古墳フェス「はにコット」実況中継!

古墳フェス「はにコット」実況中継!
今年で8回目を迎え、高槻今城塚古墳で開催されている「古墳フェスcome come*はにコット」(以下はにコット)。このイベント、クリエイターたちがつくる古墳グッズが人気で、2年前から、うめだスークでも開催しています。古墳やはにわに特化した個性的なイベントを、実行委員長の牧梨恵さんの案内でリポートします。

会場の今城塚古墳は老若男女でいっぱい!

11月の日曜日、JR高槻駅からバスで10分ほどの今城塚古墳に訪れてみると人また人のにぎわいにビックリします。 「第1回目は3,000人の入場者でしたが、去年の第7回は、28,000人が来てくれましたね」と牧さん。20歳代から30歳代の小さい子どもを連れたご夫婦が多く、学生からシニア層まで、多くの人々が楽しそうに会場を歩いています。

はにコット

「古墳ってどちらかといえばひっそりしてる印象だと思いますが、今城塚古墳は、『はにコット』のときだけじゃなく、朝は犬の散歩、昼間は子どもとママさんが訪れたり、わりとちやほやされている(笑)古墳なんですが、それでもやっぱり1日でこれだけの人が集まるのはすごいなと思います」  2011年に公園化された今城塚古墳。「はにコット」は2011年10月に実行委員が立ち上がって、2012年の春に第1回目が開催されました。牧さんは、初回から実行委員長として獅子奮迅の活躍。こういうユニークなイベントはどういう発想から生まれたのでしょうか?

はにコット

「私自身、もともと古墳好きというわけではないんです。近所に住んでいて、公園化される前は、娘や夫と散歩に行きお弁当を食べる場所でした。そのときはここが古墳だということも知らなかった。ある日ここが閉鎖されて、なんでだろう?と思って調べたら、実はここが古墳で数年後には公園になりますよという場所だったんですね。オープンしたとき勇んで行くと、意外に地元の人よりも考古学好きの遠方の方が多かったんです。そのとき初めて、あれ?って思って。ああ、地元の人ほど自分たちが持ってるいいものに気づかないんだ。そういう人たちに振り向いてもらいたいと思ったのが、古墳フェスを開いたきっかけです」

はにコット古墳フェスはにコット実行委員長の牧梨恵さん。

クリエイターが生み出す古墳グッズ

古墳に興味を持ってもらうには、普通のマルシェじゃなくて、どうせならめちゃくちゃ偏ったものをやりたいと思った牧さん。そのときが考えたのが、自身もクリエイターなので、そういう人たちが出たいと思うものにしようということでした。 「すべての出展者には古墳グッズを生み出してもらう、飲食店は古墳フードを出してもらうというお題を課しました。私がラッキーだったのは、1回目でそこまで言うのならやってやろうと協力してくれた仲間がいっぱいいたから。約40組のクリエイターが、神奈川だったり、広島、沖縄からも盛り上げに来てくれました」

はにコット
はにコット今城塚古墳公園には、200点以上の形象埴輪が並んでいます。

1回目は約40組だった出展者も今年は約200組。そんなクリエイターたちのモチベーションをより高めようと、今年スタートしたのが「古墳-1グランプリ」。事前のネット投票と当日の会場投票で、人気古墳グッズが選ばれます。そして見事初代グランプリに選ばれたのが、「宇宙椅子」の古墳クッション。牧さんも「第2回目のときに『宇宙椅子』さんの古墳クッションが生まれたんですよ。評判になってNHKの番組で使われたりして。これをきっかけにクリエイターさんのグッズのレベルが上がったと思います」

はにコット2018年の「古墳-1グランプリ」に選ばれた「宇宙椅子」の古墳クッション。

男性と女性で違うとらえ方

牧さんいわく、クリエイターの作品も男性と女性とでは差があるそうです。男性は模型並みに古墳を超リアルにつくる人が多く、女の人は、すごくやわらかくてキャラクターのようなものをつくる。古墳グッズという市場で、かっこいいとかわいいが共存してるのがおもしろいと言います。

はにコット
はにコット「古墳ぱんつ研究室」のブリー墳グッズ。作者のあおみかんさんは「古墳の神秘のベールをパンツで表現しています」。
はにコット
はにコット「埴屋」では、陶彫家のにしのまさひろさんが、はにわの陶彫作品を。

会場では、グッズやフードの展示のほか、文化財発掘会社による発掘体験や、ダンボール古墳村など、体験型のアトラクションも多数。子どもとともに大人も童心に帰って楽しむ姿が印象的でした。

はにコット
はにコット文化財発掘会社・島田組による発掘体験。掘り出した埴輪や銅鐸のレプリカは持ち帰ることができる。
はにコットアーティストのムラバヤシケンジさんがプロデュースするダンボール古墳村。

うめだスークでの「はにコット」

2018年8月には阪急うめだ本店9階の祝祭広場ステージで熱唱、大いに盛り上がったまりこふんさんのパフォーマンスをはじめ、「内堀こふんステージ」では、数々のライブが行われました。

はにコット
はにコット「古墳にコーフン協会」代表、まりこふんさんのライブ。

「うめだスークでのはにコットは、2年前から大きいのを2回、小さいのは2回、計4回やってます。2018年9月にやったときは、出展者は60店でしたが、それ以外にパフォーマーも出演し、結果的に100人以上の参加者になりました。いま注目している“装飾古墳”のブースも設けましたね」と牧さん。  装飾古墳とは、古墳の中に描かれた鮮やかな絵画や文様のこと。熊本が一番多いそうで、震災復興支援の気持ちも込めて、うめだスークでは多くの装飾古墳の紹介をしました。

はにコット

百舌鳥・古市古墳群が世界文化遺産に向けて奮闘中。来年はもっと古墳が注目されそうです。 「来年はすごいことになりそうですね。6月か7月に世界遺産の登録の発表があるので。登録されれば嬉しいのですが、それが目的になってほしくないなという思いはあって。登録されることで古墳がより注目されるようになって、全国にたくさんあるつぶされそうな古墳が、つぶれないようになってくれればそれが一番うれしいですね」

はにコット牧さんも愛用の「ON THE ROAD」の古墳バッグ。ふだんは医療バッグも手がける作家さんがつくっているので、撥水性、強靭性にすぐれた素材を使っています。
はにコット
はにコット「古墳-1グランプリ」で第3位に輝いた「がまぐち屋 La Mahina」の古墳がま口。全身古墳コーディネートは、がまぐちアーティスト・三谷美香さん。

古墳は文化財なので厳かでお堅いというイメージがありましたが、「はにコット」では出展者も入場者も、思い思いに祭りを楽しんでいました。 「鉄道好きの方に乗り鉄、撮り鉄などがいるように、古墳の世界でも、実際にめぐる噴活をする人、グッズをつくる古墳ビルダー、それを収集するコレクターなど、うまくすみわけができてる気がします」と牧さん。 クリエイティブな古墳活動は、世界遺産登録へ向けて、ますます盛んになりそうです。

取材・文/蔵均 写真/桑島薫

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