meteo(メテオ)第1回 つくりはじめて、4カ月でデビュー!

さまざまな分野で活躍する作家さんを紹介する「ピックアップクリエイター」。今回は、個性的なアクセサリーで人気急上昇中の「meteo」のデザイナー、Harukaさんが登場。大阪市内、東横堀川を見下ろすマンションにあるアトリエを訪れました。
- SOUQ
- 最近、「うめだスーク」をはじめ、ご活躍をよく拝見しますが、アクセサリーづくりを始めたのはいつ頃なんですか?
- Haruka
- 2年半前です。2017年の1月から彫金を習い始めて…。
- SOUQ
- えっ、習い始めたのが2017年? 彫金を習い始める前に、何かものづくりはされていたとか?
- Haruka
- してないんですよ。それまでは会社員だったので。
- SOUQ
- 習い始めたあと、「meteo」のブランドがスタートしたのはいつですか?
- Haruka
- 「うちの店で置きませんか」と言ってくださる方がいて。そのお店に納品したのが5月。なので、2017年5月を作家デビューにしてます。

- SOUQ
- ということは、ものづくりを始めてたった4カ月でブランドを立ち上げ、お店に置いてもらうようになったっていうことですか!
- Haruka
- はい。もうたくさん失敗して、死ぬほど練習して、それを乗り越えたら、わりとすんなりと。
- SOUQ
- すごいスピード感ですね。彫金を習ったのは専門学校ですか?
- Haruka
- いえ、教室ですね。とりあえず1カ月基礎だけ習って、あとはもう実践だと思って、わりと独学で。彫金の工具を売っている店のおじさんと仲良くなって、いろいろ聞きながら。とにかくたくさん失敗したほうがいいと思って。なんでもやってみました。
まずはコーヒーショップに
- SOUQ
- お店に置いてもらえるようになったきっかけは?
- Haruka
- もともと知り合いだったコーヒーショップの方が、「私、彫金習い始めて」と話をしていたら、「じゃあうちに置きますか」って言ってくださって。それまではコーヒーだけを出してるショップだったんですが、今ではアクセサリーや雑貨も置いています。

- SOUQ
- ちなみにそのコーヒーショップはどこですか?
- Haruka
- 桜川の「リードコーヒー」です。
- SOUQ
- あっ、レトロビルをリノベーションした新桜川ビルに入っている人気の店ですね。
- Haruka
- そうです、そうです。店員さんがアットホームな感じでいい店ですよ。
- SOUQ
- 作品をまず店で販売し始めて、そこからの展開はどうでした?
- Haruka
- お客さんに紹介していただいて東京のセレクトショップさんに置かせてもらうようになったり、ご縁ですね。
- SOUQ
- うめだ阪急との縁はどこからでしたっけ?
- Haruka
- うめだスークの「そうげんブロカント」というお店でバイトしてたんですよ。

- SOUQ
- そうだったんですね。
- Haruka
- それもスカウトされたんですけど(笑)。9階の祝祭広場に「ゲートワン」さんというアンティークの洋服店が1週間出店されたときにバイトしてて。それまで洋服を売ったことはなかったんですけど、たくさん売ってたみたいで。それを見てた「そうげんブロカント」のオーナーさんが「週1回でいいから、うちに来てほしいわ」って、それでバイトすることになったんですよ。
- SOUQ
- よっぽど売ってたんでしょうね(笑)
- Haruka
- このトークの力でしょうね(笑)。別に「買って買って」とは言わないですよ。自分の買いたいものを買ったらいいと思っていたので。似合ってたら似合うと言うし、あかんかったらあかんと言うし(笑)。
- SOUQ
- 百戦錬磨の販売のプロが見初めるほどですから、よっぽどすごかったんですよ。それはいつごろの話ですか?
- Haruka
- それも2017年です


- SOUQ
- 2017年忙しすぎですね(笑)。それで「そうげんブロカント」でバイトをしながら、アクセサリーづくりも続けていたのですね。
- Haruka
- そうですね。バイトは週1回だったので。
イヤになるほど失敗して
- SOUQ
- 初期につくっていた「meteo」のアイテムは、バングルがメインですか?
- Haruka
- そのほか、ピアスやヘアアクセサリーですね。
- SOUQ
- 会社員からの思い切った転換なんですが、アクセサリーづくりをしようと思ったのはどういうきっかけだったんでしょう?
- Haruka
- もともと洋服とかアクセサリーがすごく好きで、ハンドメイドの作品も買ってたんですよ。30何年か生きてきて、自分が見てきたものはたくさんある。それを自分でも表現したいと思って。もともと手先が器用な家系なので、私もつくれると思い、彫金を習い始めたんです。

- SOUQ
- それで4カ月でブランドを立ち上げたわけですから、やっぱりすごく器用なんでしょうね。
- Haruka
- いや、根性があるだけじゃないですか(笑)。イヤになるほど失敗もしたけど、そのおかげで今は鑞付けという難しい作業も絶対失敗しません。
- SOUQ
- 初期の頃はどれぐらいの時間、制作をされていたのですか?
- Haruka
- 朝から晩までずっとやってました。ずっとやらないと追いつけないから。それで自分の納得のいくものをつくらないと商品としてお客様に出せないですよね。初めて納得できたと思ったときに、「リードコーヒー」さんに商品を置かせてもらいました。
取材・文/蔵均 写真/桑島薫
彫金を習い始めてわずか4カ月でブランドを立ち上げたHarukaさん。次回第2回は、立ち上げてからしばらくして始めたという漆塗りについて話をうかがいます。