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PAGOT(パゴット)前編 100年愛されるバッグづくりをめざして

PAGOT(パゴット)前編 100年愛されるバッグづくりをめざして
今回のPICK UP CREATORでご紹介するのは、兵庫県西脇市でレディースバッグや小物アイテムを制作しているバッグブランドPAGOT(パゴット)。息の長いものづくりを続けることで、地元はもちろん、全国のお客さんから愛されています。ひとつひとつのバッグに込められた熱い想いを、店主でありデザイナーの堀井さんにお聞きしました。

好きと思ったら一直線、商社マンから鞄職人へ

PAGOT

PAGOTのお店があるのは、兵庫県の西脇市。近くには加古川や杉原川が流れ、古い建物が多く残るまちなみの中に穏やかな時間が流れています。堀井さんは元々、大阪で鞄職人とはまったく別の仕事をされていたそうです。どのような流れで、今のお店を開かれたのでしょうか。

PAGOT

「僕は元々、好きなことしかできない!というタイプで。学生時代は陸上競技にのめりこんでいました。ファッションやものづくりも好きだったので、就職活動のときに関西圏で活動していらっしゃる職人さんたちに会いにいき、 “職人”の世界に憧れは持っていたのですが、結局はアパレル専門テキスタイル商社に入ることになりました」

入社してしばらくの間、商社マンとして精力的に働いていた堀井さんでしたが、突如方向転換を決意します。

「仕事先で出会った染め物職人の方がとてもかっこよく見えたんです。そのときに“現場でものがつくりたい!”という想いが再燃して、もういてもたってもいられなくなってしまって(笑)3か月ほどでその会社を辞めて、大阪府内の工場に何でもするから働かせてくださいと頼みこんで、鞄職人の世界に飛びこみました」

好きなことのためなら、とことん情熱的に行動を起こす堀井さん。その後も、紳士鞄を製造する会社で働きながら、バッグの作り方の基本を学び、いつか一人の職人として独立できるように技術を磨いたといいます。

「26歳のときに、堀井鞄製作所として独立しました。最初は某有名メーカーの下請けの仕事をしていたのですが、4年ほど前にオリジナルブランドPAGOTを立ち上げました。名前の由来は“I got a partner(一生のパートナーを手に入れた)”から。パートナーと呼べるような、長く寄り添えるものが作りたいという想いをこめました」

使うほどに愛着のわく100年バッグを作りたい

PAGOT

「PAGOTがめざしているのは、“100年バッグ”です。壊れても修理して、一生ものとして使っていただくという意味もありますし、前に作った型を廃盤にして次々と新作を作るようなものづくりをしたくなくて。お客さんがお気に入りのバッグを使い倒して、壊れてしまったらまた同じものを買い直せる、そんなブランドになりたいと思っています」

PAGOT

PAGOTのアイテムは、丸型、スクエア型、バケツ型など、大きさやカタチもさまざま。そして、どれも素材の色が非常に鮮やかなことに気づきます。持っているだけで、気持ちが楽しくなりそうです。

「発色の良さを重視したくて、染めが柔らかい日本の革ではなく、イタリアの革を使っています。パキッとした色味は、PAGOTの持ち味といえますね」

PAGOT

クッション材などの人工素材を使わず、シンプルなデザインに徹しているのもこのブランドの大きな特徴です。ブランドロゴも、あえて表に出さないようにしているのだとか。

「クッション材を使うと、表側の天然素材は美しく経年変化をしていくのに、内側の人工素材だけが“劣化”していってしまうんです。それにデザインも極力派手さはなくして、必要な線しかミシンをかけません。過剰なデザインにしてしまうと、時間が経ったときに作り手が把握しきれないトラブルが起きてしまうことが多いんです。だから、素材が本来もつ強度や風合いを活かすデザインや縫製にしています」

不便を愛するという、新しいものとの付き合い方

PAGOT

PAGOTで作っているのは、基本的にはハンドバッグ。そこにも、鞄職人である堀井さんの深いこだわりがありました。

「ハンドバッグを持つときって、どちらかの手が塞がってしまうものですが、あえてその不便を楽しんでほしいんです。ものにはどうしても機能性が求められますが、そのものを使うことで生まれる日常のワンシーンだったり所作にこそ、愛着がわくものだと思っています。それに便利な世の中で生きていると、少しの不便ですぐにイライラしてしまう。それってとてももったいないことで、“このカバン、ちょっと使いにくいんだけど可愛いな”と思える、丁寧で余裕のあるものとの付き合い方をお客さまにしていただきたいんですよね」

PAGOT

「新商品が生まれるタイミングは、今までに見てきた好きなデザインやカラー、組み合わせなど、そういったものが僕の頭に蓄積、熟成されたときに無性に作りたくなりますね。使用シーンから、バッグをデザインすることも多いです。例えば、Marsha(マーシャ)というバケツ型のバッグは、市場で買ったものをガサッと入れて、上から布をかけて歩くようなイメージで作りました」

新商品を作るときは、頭の中で1年ぐらい構想して、実際にバッグを作りはじめると、なんと2~3日で完成するそう。 「カタチが固まってしまうとそこから抜け出せなくなるので、安易な試作はしません。しっかり頭の中で、バッグを解体したり回転させてみたり。色や金具、持ったときのスタイリングまで、鮮明にイメージしてから作るので、今販売できているのは、ほぼ一発合格のものです」

こだわりを持ってものづくりを続ける堀井さん。でもお店を開いてしばらくは、自分が作ったバッグについて、不安でいっぱいだったといいます。 「僕は少し怖がりなところがあって、“かわいい”“愛用しています”というお褒めの言葉をお言葉をいただいても、有名なブランド品でもないバッグを、ずっと愛してくれる人がいるのかと、どこか弱気な気持ちがあったんです。でも自信がないと、それはお客さんにとっても失礼になってしまう。西脇に移住して店舗と工房を構えたこともあって、リアルなお客さんの笑顔や反応を間近で見られるようになり、ありがとうございますと素直に思えるようになりました」

PAGOT

接客は、奥さまである紗由里さんが主に担当。お客さんとのつながりを大切にしていて、毎週金曜にはInstagramでライブ配信を行い、新商品の情報を発信しています。 「遠方のお客さんも多いので、コミュニケーションを気軽にとれる場にしています。日々変わっていくPAGOTのマインドもお伝えしながら、距離感の近いバッグ屋でいたいと思っています」

座右の銘は、「毎日が全盛期」だという堀井さん。自分のできること、やりたいことに対して、常にエネルギッシュに向き合っています。後編では、堀井さんが惚れこんだ西脇の地場産業、播州織にかかわる取り組みやまちへの想い、これから挑戦してみたいことについてお話をうかがいました。

取材・執筆/福田あい 写真/PAGOT提供

Creator/Brand

PAGOT(パゴット)

100年愛されるバッグを目指して

PAGOT(パゴット)

一緒に歳月(とし)を重ねていけるバッグを作りたい・・・そんな想いから『100年バッグ』がPAGOTの向かう先となりました。いくつになっても愛おしく、素材の温もりを感じ「使って 直して 愛して」を繰り返してもらえるようなモノづくり。暮らしの中にほんの少しの彩りをお届けします。

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