RBTXCO(アールビーティ) 第1回 ブランド名は発音記号から | SOUQ ZINE スークジン

RBTXCO(アールビーティ) 第1回 ブランド名は発音記号から

RBTXCO(アールビーティ) 第1回 ブランド名は発音記号から
ものづくりの現場で活躍しているさまざまな人にインタビューする「ピックアップクリエイター」。今回は大阪を拠点に、独自のデザインで注目されているファッションブランド「RBTXCO(アールビーティ)」のヒガシテッペイさんに話をうかがいました。
SOUQ
まずは、「RBTXCO(アールビーティ)」という、ちょっと読みづらい(笑)、ブランド名の由来をお聞きしたいのですが。
ヒガシ
高校時代につけた名前で…。
SOUQ
えっ、そんな頃からブランドがあったんですか!
ヒガシ
高校2年から、布を触りだして服をつくるようになって。
SOUQ
それはまた早い時期からですね。青春のブランド・ストーリーをお聞かせください。
ヒガシ
その頃はバイトもしてたんですけど、せいぜい月に使えるのは10,000円ぐらい。カバンを買うにしても、いいなと思うのは10,000円以上するし、それ以下のカバンはちょっとしっくりこない。じゃあ自分でつくろうと素材を買って手縫いで始めたんですよ。当時友達とバンドをやってたんですけど、ドラムスティックが入る大きさのカバンを友達につくってあげたり。布を勝手に切ってプラモデルをつくるような感覚でやりだしたのが最初で。気がついたら「オレにもつくってくれや」という友達がちらほら出てきて。
RBTXCO
SOUQ
きっと好評だったんですね。
ヒガシ
それで誕生日に、家庭用ミシンを買ってくれとかあちゃんに頼みました。
SOUQ
誕生日プレゼントにミシンをおねだりする男子高校生も珍しい(笑)。
ヒガシ
はい(笑)。そこから文明の利器を使えるようになり、見よう見まねで縫っていくんですね。そうすると洋裁をやっている友達のおかあさんたちが「てっちゃん、こんなんあかんで」と、ファスナーの縫い方を教えてくれたりして、どんどんおもしろくなっていって。そのときはブランドにするという発想は全然なかったんですけど洋服もつくり始めた。それで当時(京都の)新京極にあったショップに、「売ってください」と服を持ち込んだんですよ、生意気にも。
SOUQ
それは思い切りがいいというか無謀というか…(笑)。
ヒガシ
そうすると、そこの店長がすごく酔狂な人だったので、なんと売ってくれたんです。
SOUQ
それはすごい!
RBTXCO

誰もわからないのがいいなって

ヒガシ
それで結局、バイト代ぐらいは稼げるようになったんですよね。
SOUQ
ちょっとしたビジネスですね。
ヒガシ
わずかですけどね。でもそうなったらおもしろみも出てくるし、お店から「アクセサリーもつくってみたら?」とか、「いまならこういう服がいいよ」とか言われたり。どんどんつくるようになりました。それでなにかブランド名がいるなあと思って、「RBTXCO(アールビーティ)」といういまのブランド名を考えたんですね。
SOUQ
すみません、ちょっと意味がわかりにくくて…由来を教えてもらっていいですか。
ヒガシ
「偶然の産物」という言葉を英語にしたくて、中学のとき通っていた塾の先生に相談したところ「Result by chance」が良いんじゃないかと言われ辞書を見せてもらったんですよ。そしたらそこに発音記号が書いてあって。この表記かっこいいなあと思って。先生からは「発音記号って日本以外のどこの国の人もわからんで」と言われたけど、逆にどこの国のひとも分からん方がおもしろいやん!と発音記号rizalt bai tfa:nsをブランド名にしました。その後独立の時にrizalt bai tfa:nsからRBTXCO(XCOは一緒に立ち上げたナヲコのブランド名より拝借)となりました。
RBTXCO
RBTXCO
SOUQ
発音記号からのネーミングだったんですね。高校生としてはなかなか高度な発想。いまも「RBTXCO」のシーズンテーマって、かなり深い意味がありそうな気がします。2017年の「HUMAN DEAD MEDIA」とか。

最終的に残るのは内臓

ヒガシ
いまの時代って、みんながいろんなものを外に出すというか。漢字なんかはパソコンやケータイで打って確認しないと、手書きだけでははや書けないですよね。
SOUQ
もうそれは間違いなくそうです。
ヒガシ
算数の計算も、電卓なしで暗算で出すかというと確実に電卓を通してるし。足し算ができないわけじゃなくて、いまの世の中、大事なものになると外注するようになってるなと。本日の献立もクックパッド開いてもはや外注してるし、人とのつながりもSNSで外に出してるようなもんだし
RBTXCO「HUMAN DEAD MEDIA」というテーマが生まれるきっかけとなったクリアフォン。「What can see?」と書いてあって、これにピントを合わせて撮ると向こう側がボケる。「いろんなところでこれで写真を撮っていると、みんないろんなものを外注してるなと思った」とヒガシさん。
SOUQ
なるほど。
ヒガシ
そうやって全部を外注したら、最終的に人間に残るのは内臓しかないと思ったんですよ。自分の優秀な部分をどんどん外に出して、外面よくインスタでありもしないことをやってたり。彼女もいないのにデートしてるみたいなね。そういうふうに外注していてパッと気づいたら、自分には醜い肉体だけが残ってるってなっても、「RBTXCO」は「ええやん、それきれいやで」って言いたかったんですよ。
SOUQ
それで出てきたテーマが「HUMAN DEAD MEDIA」。
RBTXCO
ヒガシ
人間が、最後に死にかけのメディアとなったときに、それでも人間を肯定したいとなったんですね。だからつくった服の花柄の中に人間の部位を描いたりしました。下顎の骨があったり、肋骨や髪の毛があったり。アウトプットの仕方としては、「RBTXCO」らしく、なにかとなにかを足して一度破壊して、でもそれをポジティブに持っていくというふうにはしているつもりなんですけど。
RBTXCO
SOUQ
すごく深く考えてらっしゃいますね。
ヒガシ
僕の中で、テーマを考えるということは毎回、いま自分が気になってるもの、どちらかといえばファッションに関係ないものに向かうぞと決めること。向かうぞと決めたものに対して自分の今までの経験や情報の中で、それになにをメッセージとして乗せたいかを決めること。そしてそれをみんなで共有することです。

取材・文/蔵均 写真/香西ジュン

テーマを考える、意味を考えることが大切だというヒガシさん。次回第2回は、2018年、そして今年のテーマについてお話をうかがいます。

■EVENT
阪急うめだ本店10階『うめだスーク』中央街区に「RBTXCO」が登場!
3月6日(水)~3月12日(火)午後5時

Creator/Brand

RBTXCO(アールビーティ)

ファッションブランド

RBTXCO(アールビーティ)

洋服に“モノガタリ”を取り入れることで、もっと楽しく、もっとワクワクするスタイルを提案しています。世代や国境を越えて多くの人に愛される“物語”のようなファッションブランドです。

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