SHOJIFUJITA(ショウジフジタ)第2回 単純で美しい 「何でもないもの」を目指して | SOUQ ZINE スークジン

SHOJIFUJITA(ショウジフジタ)第2回 単純で美しい 「何でもないもの」を目指して

SHOJIFUJITA(ショウジフジタ)第2回 単純で美しい 「何でもないもの」を目指して
自分らしくものづくりをしているクリエイターにスポットを当てる「ピックアップクリエイター」。「SHOJIFUJITA」の代表・藤田勝治さんの第二回は「自分の作るバッグは人を引き立てるものであって欲しい」と語る、彼の目指すデザインとは? 〈SHOJIFUJITA〉の代表的アイテムを見ながら話をうかがいました。
SOUQ
ブランドの定番である「DEARMYFRIEND」のトートは、シンプルなのに存在感がある、バッグの原型と呼びたくなる佇まいですね。
藤田
ありがとうございます。主役は僕ではなく、あくまで使う人なので、使う人を引き立てる単純で美しいものを目指してます。
SHOJIFUJITA(ショウジフジタ)
SOUQ
単純で美しいって、難しいですよね。
藤田
そうですね。存在的にもデザイン的にも「何でもないもの」でありたいんですが、それがなかなか難しい(笑)。
SOUQ
「SHOJIFUJITA」のバッグは、スーツにもカジュアルにも馴染むし、男性にも女性にも合う。ボーダレスなものを感じます。
藤田
嬉しいですね。百貨店のイベントで女性の売り場で出店していると、男性の方から「これって女性用ですか?」と訊かれたりもするんですが、ブランドとしてはジャンルも性別もあえて限定してなくて。小さめのバッグでも男の人に使って欲しい。
SHOJIFUJITA(ショウジフジタ)
SOUQ
あと、デザインを考える時に大切にしていることはありますか?
藤田
やっぱりお客さまの声ですね。「DEARMYFRIEND」はブランドを立ち上げて、いちばん最初に作ったシリーズなんですが、名前の通り、もともとは友達のために作ったものなんです。
SOUQ
なんと、そうなんですね!
藤田
「DEARMYFRIEND」に限らず、新しいシリーズを作るときは、友達やお客様の顔を思い浮かべながら作ることが多くて。こういう人に持って欲しいな、みたいのはデザインを考える時にいつもまず考えることですね。

「本当に持ちやすい形」の追求から生まれた「PIEACE」シリーズ

SOUQ
俺のデザインはこうだ!みたいな作家主義とは真逆ですね。
藤田
そういうのは苦手ですね(笑)。たとえば「PIEACE」というシリーズは、うちの中では奇抜な、すごくデザインされたものだと思われがちなんですが、実はデザインありきで生まれたものではないんです。
SHOJIFUJITA(ショウジフジタ)
SHOJIFUJITA(ショウジフジタ)
SOUQ
というと…?
藤田
実は僕、すごく手が小さくて。長財布とかカードケースを持つとすぐに落としちゃうんですよ。で、これって本当に持ちやすい形なのかな? 四角い形が当たり前と思ってたけど、もっと他に持ちやすい形はないかな? と考えて、四角を原型に少しずつ形を変えていって…。ものがちゃんと収まらないと意味がないので、中のものと自分の持ちやすさを何度も何度も試行錯誤して、このデザインにたどり着くまでに十何回、直しました。
SHOJIFUJITA(ショウジフジタ)
SOUQ
すごい!
藤田
やっぱり毎日使うものなので、使い勝手がよくないと意味がないですからね。
SOUQ
(財布を開いて)中もごくシンプルながら使い勝手がよさそうです。
SHOJIFUJITA(ショウジフジタ)
藤田
お札は二つ折りにしてここに入れて、小銭はこっちですね。
SOUQ
ちゃんと仕分けもあるし、小さいバッグを使う時や近所用のセカンド財布に重宝しそうです。
藤田
サイズ的には、普通のカードケースや財布よりはどうしても大きくはなるんですが、直角をなくして線を斜めにすることで目の錯覚を利用して、小さく見えるようにデザインしてます。
SHOJIFUJITA(ショウジフジタ)
SOUQ
素晴らしい。ニュアンスカラーもお洒落でアートピースのような佇まいです。
藤田
うちは基本的には黒やグレーが中心なんですが、このシリーズはカラフルな色もあった方が楽しんでもらえるなと思って。黒やグレーとの相性がいい、アンニュイなパステルカラーも用意しました。普段は色ものはちょっと…という方にも好評です。

持つ人を引き立てる存在でありたい

SOUQ
それにしても、このユニークで美しいデザインが機能性の追求から生まれたというのは、おもしろいですね。
藤田
そうですね。最初からこういうデザインにしようと考えて作ったわけではなく、必然が生んだデザインというか。
SHOJIFUJITA(ショウジフジタ)
SOUQ
民藝の言葉で「用の美」という、実用性を目的に、職人が無心に努力を重ねた結果、美しさを宿したかたちが生み出されるという考え方がありますが、藤田さんの作るものは、まさにそういった誠実な美が宿っている気がします。
藤田
そういっていただけると嬉しいですね。バッグという存在自体が主役ではなく、人を引き立てるものなので、僕自身もデザイナーではあるけどキャラクタを前に出したくはない。
SOUQ
そんな藤田さんのスタンスは「SHOJIFUJITA」というブランド名にも表れてますよね。
藤田
名前を元にはしてるけど、意味不明の暗号みたいな(笑)。それぐらいの裏方的スタンスが「SHOJIFUJITA」のバッグらしいかなと思いますね。
SHOJIFUJITA(ショウジフジタ)

取材・文/井口啓子 写真/東泰秀

使う人の立場から実用性を妥協なく追求することで、時代や流行に左右されない美しいデザインを生み出す「SHOJIFUJITA」。次回は、そのバッグがどのように作られてゆくのか、実際の作業の様子を見ながら〈SHOJIFUJITA〉の魅力に迫ります。どうぞ、お楽しみに。

『 SHOJIFUJITA カスタムオーダー展 4 』
2020年 3月4日(水)~10日(火)
※最終日は午後5時終了
阪急うめだ本店 10階 うめだスーク中央街区 11番小屋
新作のハンドバッグ『DANCER 2』でSHOJIFUJITA初のフォーマルハンドバッグが登場予定です。
うめだスークでのイベントもお楽しみに。

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SHOJIFUJITA(ショウジフジタ)

革作家

SHOJIFUJITA(ショウジフジタ)

時を経て現れる経年変化がプロダクトひとつひとつの個性であり、それが唯一無二のデザインに。
素材が持つ神秘的な力を見極め、その表情を引き出すように容(カタチ)を作り上げる、シンプルでありながらも美しい革小物・鞄を制作しています。

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