tronco(トロンコ)第4回 好きだからこそ、革とはいい距離感でいたい | SOUQ ZINE スークジン

tronco(トロンコ)第4回 好きだからこそ、革とはいい距離感でいたい

tronco(トロンコ)第4回 好きだからこそ、革とはいい距離感でいたい
独自の発想でさまざまなプロダクトを生み出しているクリエイターにお話をうかがう「ピックアップクリエイター」。「tronco(トロンコ)」の立花怜己さんの最終回は、彼女がものづくりを自分らしく続けるための環境や心がけていることについて。
SOUQ
troncoさんのアトリエのある浅草は、履物屋さんや革屋さんも多いですよね?
立花
そうですね、浅草駅の近くには昔からの履物屋さんがたくさん残っていますし、駅から離れると、材料屋さんや加工の工場が増えてきますね。このアトリエの一階も箔押しをしてくれる工房で、よくお世話になっています。
SOUQ
アトリエを浅草にしたのは、ものづくりに便利だからですか?
tronco
立花
このアトリエは昨年の夏からで、それまでは台東区がやっている「浅草ものづくり工房」というインキュベーションオフィスを使っていたんです。三年間限定にはなるのですが、良心的な価格で入居できるので、私のようにものづくりで独立した人が準備するにはありがたくて
SOUQ
ここも、何人かでシェアしているんですね。
立花
そうなんですよ。靴の専門学校がこの近くだったので、学生時代からお世話になっている材料屋さんも近くにあって。ここだと届けてくれたりもするので、便利なんです。

目が合うところに、こっそり好きなものを

SOUQ
つい、クリエイターの方の仕事場って気になってしまって見てしまうんですけど、ちょこちょこ気になるものがありますね。シロクマのケータイスタンドとか……(笑)
tronco
立花
わたし、シロクマが大好きで(笑)
SOUQ
たまらなく可愛いです!後ろ手!
立花
イベントに出展すると、いろいろな作家さんのものを見れるじゃないですか。そうすると、必ず欲しいものと出会ってしまうんです。だから、目標金額を決めて、そこを達成したらご褒美として買っていい、っていうことにしていて。あと、「買う」っていうことをしていた方が、自分の作った物もお客さまに買っていただけるような気がして。
SOUQ
いいですね!確かに、そういうご縁って、巡る気がします。
立花
人形とか置物とか大好きで、アトリエは控えめにしているんですけど、自宅にはたくさんあるんですよ。張り子とか。
tronco
SOUQ
あ、よく見るとちょこちょこ動物がいますね。あ、あそこにも……!
立花
はい、実はあちこちに潜んでます(笑)
SOUQ
作業中に目があったら、ふわっと和みそうですね。
立花
はい、好きなものが近くにあると元気が出るんです。

あえて、革から離れる時間をつくる

SOUQ
なにかリフレッシュとして定期的にやっていることはありますか?
立花
そうですね、リフレッシュしたくなったら、本屋さんに行きます!
tronco
“tronco”
SOUQ
本屋さんですか!
立花
できるだけいろいろなジャンルがある大型書店に行くんです。それで、小説から写真集などのアートブックまで、いろいろな本を見てまわります。なぜだか、経済的にゆとりがない時に限って、本を買っちゃうんですよ。
SOUQ
すごくわかります!本は買ってもいいことにしよう、みたいな例外感ありますよね。
立花
まさにそうなんです。本屋さんに行きたくなるのって、たぶん、革以外のところに意識を持って行きたい、っていう気持ちがあるからかもしれません。
SOUQ
それは、いろいろなものを見ることで発想を広げたいとか、そういうことなんでしょうか?
立花
うーん……私、「革で物を手作りしてます!」っていう強い感じ?があんまり好きじゃないんです(笑)革って、ちょっと〝厳つい〟感じ、あるじゃないですか。
tronco
SOUQ
厳つい……(笑)
立花
だから、ディスプレイも、アクセサリーとか異ジャンルの方法を参考にしています。いつも革と向き合っているから、意識的に革から離れる時間を持つようにしているんです。イベントで知り合った異ジャンルの作家の方の展示に足を運んだりもしますしね。
SOUQ
他のものを取り入れてバランスをとっている感じですかね?
tronco
立花
そうかもしれませんね。
SOUQ
ところで、「tronco」ってどういう意味なんですか?
立花
「木の幹」という意味です。靴の木型を作るために来る日も来る日も木と接している時期があって、木の年輪が増していくように自分のブランドを育てていけたらいいなって思って。
SOUQ
今までのお話をお聞きしていると、立花さんの純粋な好奇心や建築で学んできたこと、革から離れてインプットしたさまざまなものも、年輪のように層になって「tronco」というブランドができているのだろうと思えてきます。そして、これからも、その年輪はいろいろなものをインプットしながらカラフルに増えていくのだろうな、と。これからの展開もとても楽しみです!

取材・文/内海織加 写真/東泰秀

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tronco(トロンコ)

革作家

tronco(トロンコ)

ニュートラルなデザインと生活に寄り添う革製品のブランドです。
革やキャンバス生地を使用した、靴や財布などの革小物、お道具入れや収納バッグ、ルームシューズなどの生活雑貨を制作しています。

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