山崎亮 第2回 チャリティーショップという選択 | SOUQ ZINE スークジン

山崎亮 第2回 チャリティーショップという選択

山崎亮 第2回 チャリティーショップという選択
前回は、華麗なる(?)亮コレクションを紹介してくれた山崎さん。今回は、ご自身がとても好きで、2020年へ向けて取り組んでいるプロジェクトについてお話をお聞きしました。
山崎
コレクションにも少し通じるかもしれないんですけど、実はチャリティーショップがすごく好きなんですよ。
SOUQ
チャリティーショップ?
山崎
自宅でいらなくなったものは、たとえばいまだったらメルカリで売っちゃってもいいし、ヤフオク、ゾゾタウンに出してもいいかもしれない。でも結構大事に持っていた服とか着物とか思い入れがあるものを、出してみると50円とか200円とかの値段がついてガッカリする。
SOUQ
確かにそうですね。
山崎
これをたとえばエイズや貧困、ガンで困っている人たちに使ってもらったらありがたいねってお店に寄付する。その寄付されたものばかりを扱っているショップがチャリティーショップです。
SOUQ
不要なものが少しでも何かの役に立てばいいですね。
山崎亮山崎さんがアメリカの本屋さんで出会った「HOW TO BUILD COMMUNITY」のポスター。「歩くときは顔を上げてとか、迷子の犬を助けましょうとか、結構かわいいことが書いてあるんですよ」
山崎
イギリスで始まって、アメリカではスリフトショップ、オーストラリアではオポチュニティショップと呼ばれて、いろんな街、国々で寄付されたものを販売した利益で社会的課題を解決していくという仕組み。各国に旅行をさせてもらったときは、いつも「チャリティーショップないですか?」と聞くようにしています。
SOUQ
旅の楽しみのひとつとしていいですね。

2020年開催の東京ビエンナーレにて

山崎
そんなことをしていたら、お世話になっているアーティストの中村政人さんが2020年に東京ビエンナーレというのをやりたいということで、僕にも声をかけていただいたんです。「どんな作品つくる?」って聞かれたから、「チャリティーショップをやりたいです」と答えて。
SOUQ
中村さん、ちょっとキョトンとしたんじゃないですか?
山崎
不思議そうな顔してましたけどね(笑)。展示では、アーティスティックに、たとえば、同じ色だけで並べるとか、売ってはみたが最後までだれも買わなかったシリーズとか(笑)。何かエッジのきいたことをやって、日本のチャリティーショップ文化を喚起することができたらいいなと思ってます。
山崎亮
SOUQ
これは、かなりおもしろくなりそうですね。
山崎
ちょうどいま東京の「アーツ千代田3331」というところで、『WHY TOKYO BIENNALE?』という展覧会をやっていて(編集部注:10月14日で終了)。2020年に出展する作家たちがどのようなものをつくるか構想を展示しています。僕はアメリカのチャリティーショップで買ってきたTシャツを並べてて。「Google」とか「airbnb」とか書いてるやつなんですが、アメリカ人は絶対買わないと思うんですけど(笑)、僕はおもしろいなと思って。
SOUQ
日本だと、「トヨタ」とか「ユニクロ」を胸につけてる感覚ですかね?

チャリティーショップ団体との出会い

山崎
東京ビエンナーレでは、チャリティーショップというものを、おもしろくやれるんだなということをみんなに知ってもらいたいですね。そして、2030年ごろになったら、「10年前にチャリティーショップをやろうと思ったんです」というような人が、全国各地にいてくれたらうれしいなと思って。
山崎亮香港や台湾、佐渡島など全国・海外で山崎さんが買ってきたトートバッグ。「おばあちゃんたちがつくってたりしてるから、なるべく応援したいなと思うとトートバッグも買っちゃうんですよね」
SOUQ
まだまだ日本では認知度はないですもんね。
山崎
「日本チャリティーショップ・ネットワーク」という団体があるんですけど、僕は興味があるから、どうして広がらないんだろう?と思いながらホームページをときどきチェックしていて。毎年2回ぐらい会議をやっているんですね。
SOUQ
日本のチャリティーショップを統括する団体ですね。
山崎
今度チャリティーショップをやるので、これは仁義を切っておかなければならないと思って連絡したんですよ。そしたら向こうは僕のことを知っててくれたみたいで、「えっ、山崎さんってあの山崎さんですか?」ってなって。で、チャリティーショップ案内しますって、すげえ歓待を受けまして(笑)。
SOUQ
救世主現る!
山崎亮山崎コレクションのひとつ。各地の海岸で拾ってきた石。
山崎
そこで、チャリティーショップがやはりちょっとダサいとか、若い人が全然買いに来てくれないとか課題をいくつか聞いたので、それをアートやデザインの力で変えていくということを2020年やりますと言ったら、「絶対応援します」って。しばらくしたらメールがきて、第2回の「チャリティーショップ・フォーラム」の基調講演をやっていただけませんかって(笑)。イベントのあとの展開を考えるうえでも、しっかりつながっていたいなと思います。

取材・文/蔵均 写真/桑島薫

東京ビエンナーレでのチャリティーショップがどうなるか? とても楽しみですが、次回は、いよいよ山崎さんがコミュニティデザインを始めてから今に至るまでの話を聞いていきます。

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