【HABUTA’S SHOPPING MANUAL 1 TO 100】No.007

今回は、私が使っているノートパソコン用のバッグについてのお話し。
グランピエのレザーバッグ
外苑前に、パズル青山という美しい中庭のある古いビルがあります。
そこに佇むグランピエ。
1970年代から愛され続ける西洋民芸の店です。
4年前の秋、ここグランピエでの商談時間に遅れた私は、愛用のリュックに剥き出しの会社用ノートPCを抱えて、青山のキラー通りを走っていました。
うめだ阪急で行われるイベントの商談も終わり、そのままパソコンを抱えて帰ろうとした私に、
「ちょうどいいのがありますよ」と、教えてくれたのがこのレザーバッグでした。
薄マチで、持ち手が極端に短いヌメ革のバッグ。

この薄さにノートPCが入るだろうか?いや、入らないだろうと思いました。
しかし驚いたことに、少しの余白もないぐらいにぴったり。
おまけにバッグにはWi-Fiルーターをしまうのにちょうどいい、あるか無いか分からない程のポケットが付いています。
私は、なんの迷いもなく即決し、何色かある中からこのダークなブラウンを選びました。

聞くと、グランピエには現地へ出向いて選んできたものと、それぞれの国の伝統の技に頼んで企画して作ってもらったものとが、約半々くらいあるそうです。
このバッグはその後者の方。
インドの職人さんにグランピエのオリジナルデザインとして作ってもらっているものだとか。
パソコン周辺グッズと言うと、機能性重視でPVC等のケミカルな素材が多く、自分のアウトフィットとのバランスが取れないことが悩みでした。
ならば、剥き出しでノートPCを抱えた方が自分の好みだったわけです。
やっと出会ったバッグからは、グランピエが長年にわたり現地の方と育んできた長い時間を感じます。
それにしてもグランピエは、こんな薄いマチのバッグを何のために企画したのでしょう?
用途を狭める事は、時には悪いようで良い。
このバッグには、そんな発想の転換を忘れずに、と言われている気がします。